マンションやアパート暮らしの場合、鍵の閉め忘れによる空き巣や在宅時の忍び込みの被害が多いと言われています。
その割合は、「鍵の閉め忘れ」が原因で、空き巣被害に遭っているのは窓の「ピッキング」の30%を大幅に上回る全体の60%超で、共同住宅の空き巣被害の原因としてはナンバー1です。
ちなみにマンションやアパートの空き巣被害の原因ランキングは、1位「鍵の閉め忘れ」、2位「ピッキング」、3位「ガラス破り」となっています。
また、恐ろしいのは不在時の空き巣ではなく、自分が在宅時に忍び込まれる侵入被害。
この在宅時に部屋に侵入されてしまう原因のナンバー1もまた、「鍵の閉め忘れ」で、その割合は全体の約95%を占めています。
マンションはガラス破りの犯行手口も当然にあるが、圧倒的に「鍵の閉め忘れ」による被害が多いのも理由があるのです。
マンションやアパートの「鍵の閉め忘れ」被害が多い理由
まず一戸建て住宅の場合を考えてみましょう。
戸建ての場合は敷地に侵入しないと玄関まで辿り着けません。
また、インターホンも鳴らさずに勝手に敷地内に侵入していくのは不自然であり怪しい目で見られます。
しかしアパートやマンション住まいの方の多くは同じ建物内の住人同士の人付き合いもないことから共用通路や廊下を知らない人が歩いていても、不自然ではありません。
しかも手を伸ばせばドアノブに手をかけることも可能ですので、もし鍵を閉め忘れていた場合はそのまま侵入されてしまいます。
このような理由からマンションやアパートは空き巣にとって玄関の前、つまりドアノブまでたどり着くのは決して難しい事ではないのです。
在宅中に玄関の方から不審な音を聞いた経験はありませんか?
もしガチャガチャと少しでも音がしたら既に誰かに侵入されそうになったことがあるかもしれません。
セキュリティー性のあるマンションほど狙われる理由
共用入口であるエントランスが立派でありセキュリティー性が高いマンションでもこのような犯罪被害に遭う方が減りません。
高いセキュリティー性があるマンションに住んでいるからといってもマンションに関係のない不審者が侵入出来ない構造になっていると過信するのは危険です。
エントランスがしっかりしているからと油断して肝心の玄関の鍵を閉め忘れる住人が意外に多く、それを狙ってあえてセキュリティー設備の充実しているマンションを狙う犯罪者もいるのです。
一見、共用部分は誰でも入り放題のアパートに比べて防犯性は高そうですが犯罪のプロからするとアパートであろうがマンションであろうがその建物の共用部分に侵入することは難しいことはありません。
共用部のセキュリティーが充実していることに越したことはありませんが、それに満足せずにしっかりと防犯意識を持って生活することが大事なのです。
オートロック付きマンションではこれが狙われる
マンションのセキュリティーといえば共用エントランスにおけるオートロックが代表的な設備です。
しかしこのオートロックというセキュリティー設備から生まれる住人の油断を狙った不法侵入者がいることを忘れてはなりません。
共用エントランスがオートロックで鍵が掛かっているのでつい玄関の鍵をロックしないでゴミ捨てに行ったり、ちょっとした用足しに出てしまいその隙に空き巣に侵入されてしまう被害も実際にあります。
空き巣に入られるだけならまだしも家の中に忍び込まれて帰宅時に危害を加えられたりする可能性もあります。
また、オートロックを解錠して共用エントランスに入る時、後ろから一緒に入ってくる人はいませんか?
実はこの手法はマンションへの不法侵入を試みる犯罪者の不審に思われない一番効率がよい侵入方法なのです。
マンションの住民を装って、本当のマンション住人と偶然を装い一緒にエントランスに侵入してきます。
外出先で鍵の閉め忘れに気付いたら
外出先で鍵の閉め忘れに気付いた。しかしもう自宅に戻る時間が無かったり戻るのが無理な場合はどうしたらよいのでしょう。
賃貸物件にお住まいの場合は部屋の管理キーを所有している管理会社か、大家管理の場合は大家さんに連絡して理由を説明して鍵を閉めてもらえないか相談してみると良いでしょう。
万が一そのまま部屋に入られたりするかもしれないという不安や心配がありますが何も盗られるようなものは無い・見られて困るようなものが無い場合は施錠を依頼する方が賢明です。
しかしながら管理会社や大家さんに鍵の施錠をお願い出来たとしても念の為、何か仕掛けられていないかなどの確認はしておいた方が無難です。
賃貸物件ではなく自己所有物件にお住まいの場合は誰かに鍵を預けていない限り残念ながら自分の代わりに鍵を閉めてもらえる手段はありません。
自己所有物件に住んでいるということは管理者は自分である為、基本的に他人に頼ることが出来ません。
その為、本記事でご紹介するような自分なりのリスクヘッジや対策を講じておくことが必要となります。
帰宅後の鍵の施錠とチェーン・バーロックはセットで
帰宅しても鍵は閉めるけどチェーンロックやバーロックまでは閉めない方も多いのではないでしょうか。
「また外に出るかもしれないし開け閉めが面倒だから」といった理由でとりあえず鍵だけしか閉めないのは不用心です。
鍵における防犯の基本は二重・三重のロックです。
なぜなら二重・三重のロックをする事で侵入犯罪者の侵入にかける時間をなるべく多くかけさせることで諦める可能性も出てくるからです。
逆に鍵は閉めずチェーン・バーロックだけ閉めている場合はもっと危険です。
チェーンロックやバーロックはあくまでシリンダー鍵の補助錠なのでこれだけだと外から工具を使って簡単に開けられてしまいます。
帰宅したら毎回面倒でもシリンダー鍵の施錠をした上で、チェーン・バーロックをセットでロックするようルーティン化しましょう。
鍵の閉め忘れの対策&おすすめアイテム
人はどうしても忘れてしまいます。
鍵を閉めて外出したはずだけど時間が経つとその記憶も曖昧になってしまうのは誰もが経験することです。
また自分が気を付けても同居している家族も同じように忘れることだってあるのです。
鍵の閉め忘れの対策は意識を高く持つこともいいのですが頼れるグッズがあるなら普段の生活に取り入れてみるのも良いでしょう。
【外出時に】手間だけど最も安心する費用0円の鍵閉め忘れ対策
自分が鍵を閉めたかどうかを確実に証拠として残しておく方法として最もおすすめなのは戸締りしているところをスマホで動画や写メで撮影しておくことです。
私は特にこの方法を旅行など長期的に家を空ける時に使っています。
撮影した動画や写真には日付と時間が記録されているから出先で不安になってもスマホで戸締りしているところの動画や写真を見て安心しています。
毎日やるのは大変だと思う方でも数日間留守にするときは確認した時の安心感は断トツですので是非お試しください。
【外出時に】戸締りの他にも使える便利チェッカー
心配性な方に評判なのが「戸締りチェッカー」です。
戸締りをしたときに声に出して確認しても出先でどうしても自分の記憶に自信が無くなり心配になりますよね。
この戸締りチェッカーは曖昧になってしまった記憶を確信に変えてくれるもの。
玄関のほかに5項目追加できるので最大6項目の戸締り等のチェックに使えます。
仕組みが簡単だから子どもや年配の方も使いやすいところが人気の秘訣です。
【外出時に】外出先で鍵を閉めたかどうか確認出来るアイテム
外出先で「鍵を閉めたかな?」と気になる事が多い心配性な方には「チェッキー」がおすすめです。
閉めたはずだけど記憶が曖昧でなんだか不安に思う日が多い方にはとても便利です。
使い方は簡単、家の鍵に取り付けて普段通り鍵の開け閉めを行うだけ。
鍵の施錠状態がチェッキーの色表示窓で確認出来ます。
鍵が開いている状態だと白色で、鍵を閉めるとオレンジ色に変わります。
これなら外出先でも鍵を閉めたかどうかを確認出来るので、わざわざ家に戻って確認する必要もなくなります。
【外出時・在宅時に】賃貸でも設置可能なアイテムを使ってオートロック化する
先ほどご紹介したチェッキーは鍵の施錠状態が確認出来る便利なアイテムですが、もし鍵を閉め忘れたことに気付いた場合は何もないことを祈るか家に戻るかしか選択肢はありません。
ならば部屋の鍵をオートロック化することも手段の一つではないでしょうか。
オートロック化といっても取付けは簡単、賃貸物件にお住まいの場合でも設置が可能なオートロック化アイテムを2つご紹介します。
Qrio Lock(キュリオロック)
まずはキュリオロックです。お部屋の玄関を簡単にオートロック化出来る商品の中では評判もよく有名です。
キュリオロックはスタンダードな使い方であれば商品購入代金以外に月額利用料金はかかりません。
bitlock LITE(ビットロックライト)
クラウドファンディングから誕生したスマートロックキーです。こちらも取付けはキュリオロックと同様に簡単に設置出来ます。
ビットロックはスマートキー化要素を強くアピールしていますが、もちろんオーロック機能も付いているので個人的には『部屋をオートロック化する防犯アイテム』としておすすめ出来るものと感じています。
一般的にはスマートキー化出来る商品は15,000円~20,000円はしますがビットロックは初期費用が無料・月額料金330円(別税)なので防犯目的でオートロック化をしたい方にとってリーズナブルなお値段です。
初期費用ゼロ・月額330円のスマートロック【bitlock LITE】そもそも玄関の鍵がオートロックになれば外出時・帰宅時に鍵の閉め忘れは根本的に無くなります。
これを自宅の鍵に取付ければ「鍵の閉め忘れ」の心配をすること自体無くなり、生活していく上での不安ストレスが一つ減りますよ。
個人的には機能性から考えるとキュリオ、割安なのはビットロックという印象。ですが今回の記事でこの2つのアイテムをご紹介した目的はあくまで『オートロック化』です。
他の充実した便利機能を使い倒す予定はなく、オートロック化という目的だけで考えるならば月額330円(別税)のビットロックの方がお財布に優しいと言えます。
また、ネットのレビューではキュリオの評判は良いレビューが目立ちますがビットロックは基本的には良いレビューですが唯一『Bluetoothの接続』が弱いということに不満なレビューも見かけました。
なのでコスト優先でビットロックを選択する場合、スマートキー化機能にはあまり期待せずオーロック化だけを期待して購入した方がいいようです。
【外出時・在宅時に】鍵を開けたら閉めるまで音楽が流れ続ける玄関にする
外出時の鍵の閉め忘れ防止にも役立ちますが帰宅してからうっかり鍵を閉め忘れてしまいがちな方に戸締りするまで「メロディー」が流れます。
在宅時の押入犯罪や不法侵入で最も狙われているには鍵の閉め忘れによるものです。
外出する時とは違い、帰宅時は疲労や安心感からか鍵を閉め忘れてしまう方の犯罪被害が絶えません。
このアイテムを取り付ければ鍵を開けてから閉めるまでの間、メロディーが流れるので鍵の閉め忘れ防止にかなり役立ちます。
万一に備えて防犯カメラの設置を検討する
自分が知らない間に部屋の前である廊下を何度も通る人やドアノブに手を掛けてしまう人がいたら・・・と思うと不安になります。
そもそも犯罪者は住人には気付かれないように犯行前に事前調査や様子見をする為に何度も家の近くを寄る傾向があります。
全く警戒心が無いところに空き巣や押入りなどの奇襲をかけられたらどうしようもありませんが、防犯カメラなどで予め不審と思われるような人間が映っていれば事前に警戒したり対策を講じることも出来るでしょう。
不審な音や形跡だけだとモヤモヤとしますが、防犯カメラなどで映像を確認出来ると冷静な事前対策をすることが出来ますので導入を検討してみてもいいでしょう。
防犯&鍵の閉め忘れにはホームセキュリティーがおすすめ
鍵の閉め忘れや防犯対策に一人暮らしの女性こそホームセキュリティーの利用がおすすめです。
ホームセキュリティーといえば戸建住まいの方が利用するイメージがありますが今では各社割安な単身者用プランを展開しています。
有名なホームセキュリティーサービスのセコムやアルソックでも単身者用プランがあります。
この2社についての月額料金や初期費用など下記の記事で簡単にまとめてありますので宜しければご確認ください。
いかがでしたでしょうか、一戸建て住宅住まいの人もそうですが特にマンションやアパート住まいの人は「鍵の閉め忘れ」に特に注意をする必要があります。
鍵の施錠やその自己点呼のルーティン化と、適切な防犯アイテムを積極的に活用する事が大切です。