単身用ホームセキュリティーの導入や防犯設備の導入により、万全ではないもののある程度の空き巣対策が整っている場合でも在宅中の防犯意識はいかがでしょうか。
コロナ渦の影響でリモートワークや外出自粛の機会が増え、在宅時間が長くなりました。
コロナが流行する前は家に居る時間が短く、何かと外出中における空き巣被害などの心配事がありましたが最近では在宅時間も増えて防犯意識が薄れてしまってはいないでしょうか。
他人の家に不法に侵入してくる不法侵入者の目的は窃盗だけではありません。
住人を脅して金品を要求したり暴力等危害を与えてくる押入り犯罪者もいます。
空き巣被害だけを考えると「在宅中は安心だ」という気持ちも芽生えますが犯罪者の目的によっては在宅中であっても決して安心は出来ません。
意外に多い在宅時における「在宅時」の犯罪被害
警視庁による2020年における犯罪統計資料「侵入窃盗の手口別認知件数」によるとその被害件数は44,093件。
そのうち、最も多い被害手口が「空き巣」によるもので13,906件、次いで多い被害手口が「忍びこみ」の5,937件、次いで「居空き」の1,187件となっています。
忍び込みは住人が寝静まった時間帯にこっそり侵入する。居空きは在宅中に住人の隙を見計らって侵入するものでどちらにしても在宅中に侵入されるものなので最も危険な被害手口となります。
このデータの内容から、まず家に居ても窃盗等の犯罪被害に遭う可能性はあるし、その被害件数も決して少なくないということです。
不法侵入者は外出時であろうが在宅時であろうが隙さえあれば侵入を狙っているということを意識して防犯対策を講じることが大切です。
忍び込みの被害
忍び込みは住人が就寝している時間帯にこっそりと侵入されるものであり、就寝してしまったら最後、本人はその侵入に気付くことは出来ません。
最悪、窃盗だけでその被害が済むのならいいのですが就寝中に侵入された場合、それ以外の犯罪被害に遭う大きなリスクも伴います。
寝ている時に侵入されるなんて考えるだけでもこわいです。
居空きの被害
在宅時の侵入窃盗事例では忍び込みと居空きとがありますが、居空きの言う住人の許してしまう隙とは一体どんなシーンなのでしょう。
例えばキッチンで料理をしている時、部屋に掃除機をかけている時、お風呂に入っている時などがあります。
その他、昼寝をしておる時やゴミ出しに出ているちょっとした時間を狙われる事例も多い。
在宅時間が多くなっても在宅時の侵入犯罪被害が多い理由
普通に考えたら在宅時間が多くなったのに窃盗等の被害件数が減らないのはおかしいと思ってしまいます。
しかしその理由にはコロナ渦である故の理由もあると言えるでしょう。
コロナの感染予防対策として在宅時はこまめな換気を推奨されているのもあり、窓が開いている時間帯が増えています。
対して在宅時の侵入被害の侵入口で上位1位・2位を占めるのは「居室の窓」と「ベランダの窓」なのです。
玄関の鍵を締めていても窓を開けた状態でお風呂に入ったりトイレに行ったりしていませんか?
一人で在宅の場合、密な状態ではないので常にお部屋を換気する必要はありません。
つい窓を閉めるのを忘れてしまう場合もあるので防犯上、窓を開けっぱなしにする習慣は見直した方がいいです。
就寝中などの忍び込みに対する対策
忍び込みは就寝中の住人に気付かれないよう物音を立てずに行う手口です。
物音を立てれば住人は起きてしまうので対策としては「音」で対抗するのが有効です。
玄関ドアや窓の上部に大きめの鈴を設置したり、警戒音の鳴る開閉センサーを取り付けることがおすすめです。
在宅時の居空きに対する対策
居空きは住人が起きている時の隙を狙われるものなのでまずは住人本人が油断をせず隙の無い日常生活を送る以外に方法はありません。
お風呂やトイレに行く時も開いている窓はしっかり鍵を閉めてから行くことです。
特に夜間はお部屋の電気を付けた状態だと外から窓の開閉状態がよく分かります。
窓を閉め忘れた時のことを考えて、下記のような後付けの鍵を窓に取り付けて人間が通り抜けられない程度の幅しか窓を開けられないようにするのもいいでしょう。
忍び込み犯や居空き犯に鉢合わせしてしまった時にとる行動
万一、忍び込みや空き巣などいった犯罪者と鉢合わせ(遭遇)してしまった時はどうしたらいいか自分なりに考えておきましょう。
このように犯罪被害を予測し、その時自分がどういう行動をするのか決めておくことでパニックや被害を最小限に抑える可能性が高くなります。
『大声をあげながら逃げる』が有効な理由
空き巣などと鉢合わせ(遭遇)してしまった時には迷わずその場から大声を出しながら出来るだけ遠くへ逃げることです。
大事なのは犯人と接触をしないこと。
そしてその際、誰かに助けを求めるべく大声をあげる。
忍び込み犯や居空き犯の最初の目的は『気付かれないようこっそりと侵入する』ということ。
なので気付かれたことと、大声を出されることはその犯人にとって想定外です。
大声をあげて逃げることで犯人もどこかへ逃げる可能性があります。
犯人がひるんでも問い詰めたり会話してはいけない
気の弱い又は慣れていない忍び込み犯や居空き犯だと住人と鉢合わせになった時にひるんでしまうこともあります。
その様子に油断して自分から「何やっているの?!」などと犯人を逆に追い込むようなことは決してしないでください。
犯罪者の心理状態は私たちが思っている以上に異常な精神状態であることを肝に銘じてください。
中には本当に追い詰められている状態の人や、人生どうでもいいと投げやりになっている人も存在します。
例え窃盗目的で侵入した犯人であっても状況によっては傷害犯や殺人犯に変貌するかは分からないのです。
忍び込み・居空き犯罪が心配・怖いという方へ
忍び込みや居空きは一度侵入に成功すると繰り返し侵入を試みるようになり次第にターゲットになってしまうようです。
この犯罪に対する対策は例え在宅中であってもトイレやお風呂に行く時などは基本的に鍵の戸締りを徹底することが最も有効と言われています。
それでも万が一の時に逃げられない場合、警察に最短で通報する方法を予め確認しておくことも大切です。
警察に最短で連絡出来るよう備えておく
警察への通報は110番ですがパニック状態のときにスマホロックを解除してキーパッドで110と入力して発信するといった一連の行動がとれるでしょうか。
そもそもスマホを持つその手は震えてしまっていつものように操作することさえ困難になる状況が予想出来ます。
その為、スマホで通報する際には最短で警察に電話を掛けられるよう設定しておくことをおすすめします。
例えばiPhoneはIOS11以降のものであれば『緊急SOS』という機能があります。
電源ボタンを素早く5回押せば画面に『緊急SOS』と表示されます。
その緊急SOSをスワイプすると『警察110』・『海上保安庁118』・『家事、救急車、援助119』と表示されるので警察に電話をかけたい場合は警察の表示をタップすれば電話を掛けることができます。
このように通常よりもより早く簡単に警察に電話を掛けられる方法を知っておくといざという時に役に立つでしょう。
もちろんandroid搭載のスマホにも緊急通報機能がありますのでこの機会にご自身のスマホの緊急通報機能について確認しておきましょう。
単身用ホームセキュリティーを検討する
警察への緊急通報機能の使い方の確認に加えてホームセキュリティーも加入していると安心です。
単身者向け賃貸物件でもホームセキュリティー付きの物件も増えてきていますし、そうでない物件に住んでいる人も個別にホームセキュリティーを取り入れている
例えばALSOK(アルソック)では月額3,300円~単身者向けホームセキュリティーのプランが用意されているほか身の危険を感じたときに押すと警備員が駆け付けてくれる遠隔非常ボタンというものも支給されます。
またオプションではストーカー被害に遭っている方向けの『HOME ALSOK レディースサポート』というサービスもあります。
空き巣なら諦めがつくけど在宅時の忍び込みや居空きだけは本当に怖い。
ホームセキュリティーにかかる月額費用は今や家賃の一部と割り切ってセキュリティー契約をする方も増加傾向にあります。
忍び込み犯、居空き犯に遭遇したら自分がどんな行動を起こすか想定しておくことが大切です。
行動としては大声を出しながら逃げる、事前対策としては最短で警察に通報する方法をマスターしておくことや併せてホームセキュリティーも契約していると尚良いです。