初めてアパートを探す時って何から始めればいいか分からない。とりあえず不動産屋さんに行けばいい物件を紹介してもらえるとは限りません。部屋探しは「不動産屋さん探し」から始まっていることを頭に入れておきましょう。
もちろん部屋探しのお客さんに寄り添って条件に合う物件を一生懸命探して色々と紹介してくれる不動産屋さんもあります。
しかし不動産屋さんもビジネスとしてお店をやっているのである程度の線引きや時としてお客さんの要望通りにはいかない言動や行動をするのも事実です。
不動産屋さんは部屋を借りる人と貸す人である大家さん双方の仲介する立ち位置で且つ中立的な立場という事を忘れてはいけません。
100%不動産屋さんの言うことを鵜呑みにして契約するのではなく、ある程度自分でも予防線を張って部屋探しに挑みましょう。
この記事では部屋探しが初めてだという初心者の為に最低限、頭に入れておくと何かと役に立ちそうなことを書いています。
物件探しは基本的に大手サイトで探す
物件を探す時は基本的にはインターネットにおけるポータルサイトで探すことをおすすめします。
稀に下調べもせずに部屋探しをする方がいますがそんな事をしてしまうとなかなか決まらない長期空室物件や不人気物件を紹介されるのがオチです。
大手の不動産情報サイトなら土地勘の無い地域だって条件で絞り込めば見ているうちに自然と相場感が身につきますし画面上であっても物件を見る目が肥えてきます。
それに今時賃貸物件でインターネットには掲載していない特別な物件なんてほぼないでしょう。
だからインターネットで募集している物件が全てと思って問題ありません。
例えばメジャーなのはアットホームやホームズですが、ダイワハウスや東建コーポレーション、大東建託などどいった施工会社も自社物件を募集しています。
また、アパマンショップ、エイブル、ホームメイト、ミニミニといった全国展開している不動産屋及びチェーン店も独自のサイトで物件をインターネット発信しています。
数あるサイトの中でも特定の施工会社や不動産会社だけのサイトよりもアットホームやホームズといった総合的なサイトで探した方がよいかと思います。
家賃は予算に3,000円程度足した金額で探そう
インターネットで条件検索する際には自分の家賃ギリギリで検索するのではなく、3,000円~5,000円程度足した幅で探します。
例えば家賃予算50,000円だったら家賃上限55,000円で探しましょう。
たいがいの大家さんは家賃交渉はあると思って不動産屋さんに物件の募集を依頼しています。
もし家賃交渉が出来るなら相場としては2,000円~3,000円ということと、物件によっては角部屋を1,000円~2,000円アップで設定しているので最大で5,000円位は上乗せした家賃条件で検索すると物件の選ぶ範囲が広くなります。
仮に自分の条件で検索すると選べないほど大量の物件が出てきてしまったら最寄り駅からの距離で絞っていくのが基本です。
不動産屋さんへ行く前に予備知識が必要な理由
インターネットで物件を色々と見ていると段々と疲れてきて「面倒だから不動産屋さんに行って物件を紹介してもらおう」と言って何も用意せずに行くことはおすすめしません。
土地勘も相場感も把握せずに不動産屋さんに行くと最悪の場合、うまいように言いくるめられてレア物件に契約させられてしまいます。
レア物件とは悪い意味でなかなか決まらない長期空室物件のこと。
遠方から来店する土地勘の無いお客さんには2パターンのお客さんがいます。
まずインターネットで見つけた候補の2~3物件とそれに近い条件の物件があれば紹介してほしいという方。
このような方をレア物件で決めるのは非常に困難ですし、他にも紹介する物件も「いい物件」じゃないと納得しないので営業サイドとしては主導権を握れないのが実際のところです。
一方、インターネットも何も見ずに遠方から来たお客さんは土地勘も相場も無いのである程度の交通条件や設備条件以外は不動産屋さんにお任せで物件を紹介してほしいという方。
このような方はレア物件を紹介しやすく、且つ決めやすい傾向にあります。
それにインターネットに掲載している物件を把握してないものですから、ここぞとばかりにいつもは決まらないような人気のない長期空室物件ばかりを紹介されるでしょう。
土地勘も相場感も無いならば主導権は不動産屋さんにありますし、ましてや不動産のプロですから主導権を握れない訳がないのです。
このような裏事情があるので不動産屋さんに行く前にはネットでよく物件を見て相場感を養い、気になった物件は紙に印刷して持っていくと良いでしょう。
不動産会社の見極め方
全国展開している大手不動産会社のチェーン店ならまだしも地元の不動産会社だとちょっと不安ですよね。
不動産会社はダークなイメージもあるし少し恐いイメージがありませんか?
実際に会社によっては接客態度も横柄で何が本業か分からないような不動産会社もあります。
地元の人なら不動産会社の噂も聞こえてくるから会社の良し悪しを判断出来るものの、これから部屋探しをする人にとって得体の知れない不動産会社へ足を運ぶのは不安だと思います。
たちの悪い業者はもう絶滅危惧種に値しますが、契約期間中の管理体制やトラブル時にきちんと対応してくれそうかどうかなどは一般的なレベルにあるかどうかくらいは確認したいところです。
また退去する時に法外な原状回復費用を請求されたりしないかなどある程度、不動産会社の資質を自己責任で確かめる必要はあります。
そこで不動産会社のちょっとしたイメージ調査の方法をお教えします。
お店のホームページを見てみよう
気になった不動産会社の自社ホームページを確認してみましょう。
まず不動産屋さん独自の自社ホームページがあるかどうかを確認します。
そのホームページが今時風であり、見やすければとりあえず合格。
次に物件情報は売買物件ばかりで賃貸物件が数件しか掲載されていない場合はあまり賃貸に力を入れていない不動産屋さんという事が分かります。
また、とりあえず作っただけの単調なコーポレートサイトや会社概要と代表者紹介程度しか記載していないような場合も賃貸に力を入れていないと思っていただいて間違いありません。
アパートやマンションなどの賃貸物件に力を入れてないような不動産屋さんに行ったってはっきり言って時間の無駄ですよ。
会社のホームページがある程度、賃貸物件を探している人向けに作られていて閲覧者ファーストな見やすいホームページを持っている会社を選びましょう。
宅建業免許を確認
また、ホームページの会社概要を見れば宅建業免許の番号が確認出来ると思います。
例えば国土交通大臣(1)第〇〇〇〇号といった感じです。
国土交通大臣のところは、〇〇県知事の場合もありますがこれは1つの都道府県内でだけ不動産業を営んでいるか、1以上の都道府県をまたがって不動産業を営んでいるかの違いです。
例えば東京都と神奈川県に不動産業を営むお店がある会社は国土交通大臣で、神奈川県だけの場合、神奈川県知事になるということ。
これで会社の規模が分かります。また(1)のように括弧内の数字は更新回数を表します。
宅建業の免許は5年に一度更新をするので免許取得後5年以内の会社なら(1)、5年以上10年未満の会社なら(2)になります。
しかし会社の歴史が浅くてもいい不動産屋さんはたくさんあるのでこの会社の規模や更新回数はそこまで神経質になる必要は無く、参考までに確認する程度で足ります。
逆に更新回数が多く(10)とかの会社は古い体質で昔ながらの横柄な不動産屋さんもあるのでこの免許番号で不動産屋さんの良し悪しは判断出来ません。
不動産屋さんの店構えを見るポイント
ブラインドやカーテン、スモークなどを貼って外から店内が確認しずらいような不動産屋さんは行かない方が無難です。
このような店構えの不動産屋さんは売買をメインにやっているかそもそもお客さんを呼び込む気力がないと思います。
私も現役の頃はこのような店構えの不動産屋さんとたまにやりとりする事がありましたがびっくりするくらいやる気がないし、正直かなりテキトウです。
多分入居審査もろくにやらずに誰でもホイホイアパートに入居させているのでこのような不動産屋さんの管理物件に入居したら同じアパート内には質の悪い入居者がいることもあるでしょう。
最低限、綺麗なのぼりや看板を付けているような不動産屋さんがいいと思います。
電話応対ではこんなところをチェック
電話の応対でも会社の質が分かります。
もし気になる物件がその不動産屋さんにしか無さそうな場合、試しにその会社に物件について問い合わせてみましょう。
電話に出た不動産屋さんが敬語ではなくタメ語で話すようならアウトです。
今時お客さん商売でタメ語なんて信じられないでしょうがたまに不動産業界では未だにそういった軽んじた接客や応対をする人間が少なくありません。
恐らく問い合わせをした際に入居希望日を聞かれると思いますが、入居希望日がまだ先だと応対が冷たくなったりしますのでこういったところもチェックすべき点ですね。
相性のいい不動産屋を契約窓口にする
入居まで時間があるなら自分に合った営業さんがいる不動産屋さんを探すのも一つの手段です。
インターネットで物件を探しても正直なところ物件の良し悪しは完璧には分かりません。
なぜなら不動産屋さんは物件の良いところを前面に押し出してネットに掲載し、それ以外のデメリットとなり得るような情報はわざわざ掲載しません。
それにたいがいの物件はどこの不動産屋さんでも紹介してくれますから、契約窓口をどこにするのかが重要です。
自分と相性のいい不動産屋さんを窓口にして色々と物件を紹介してくれるようになったらベストですね。
その為には面倒でも少し時間をかけて2~3社くらいの不動産屋さんに実際に足を運んで不動産屋めぐりを行うことも必要です。
不動産屋さんも無駄に契約をせかすことなく親切に一生懸命部屋探しを手伝ってくれるお店も多くあります。
ぜひそんな不動産屋さんを見つけられるといいですね。