強盗組織に狙われやすい人は?闇名簿の作成方法から考える強盗犯罪への対策

防犯

何の前ぶれもなく突然襲ってくる強盗犯。彼ら強盗犯は藪から棒に犯罪を起こしているのでしょうか。だとしたら強盗犯罪を防ぐ対策は何もないのでしょうか?

急な襲撃、凶器を持って金品を脅し取られる非道な犯罪。

抵抗すればその凶器で何をされるか分からない強盗犯罪事件が度々メディアで報道されます。

わたしたちはそのような凶悪犯罪からどのようにして身を守ればよいのでしょうか。

犯罪の対策はまずその犯罪がどのようにして行われるのかを知ることから始まります。

強盗犯罪は計画的に行われている

強盗被害に遭う被害者からしてみると強盗事件は何の前ぶれもなく突然やってきたように感じます。

『押入り強盗は突然やってくる無計画な犯罪』と思いがちですが実は犯罪を犯す側からしてみれば藪から棒に犯罪を犯している訳ではなく狙いを定めて計画的に実行していると思われます。

その理由としてまだ記憶に新しい2022年年末から2023年1月にかけて東京、千葉、埼玉県といった関東圏内を中心に同一グループによる犯行と思われる複数の強盗事件が起こっています。

その中で例えば東京都稲城市の住宅では現金3,500万円が奪われ、また東京都中野区の住宅では現金3,000万円が強奪されました。

普通に考えてもそんな大金を現金で家に置いておく方はそう多くはないはずです。

たまたま強盗に入った住宅に現金3,000万円以上もあるでしょうか。

相次ぐ実行犯の逮捕により、その供述から指示役の存在がいることが明らかになっていることもあり、近年の強盗犯罪は組織的且つ計画的に行われている可能性が高いのです。

実行犯の人物像

近年の強盗犯罪は単独犯よりも組織による犯罪が多いことが分かりましたが、実際に犯行に及ぶ実行犯と言われる犯人は一体どんな人物像なのでしょうか。

実行犯は反社組織の人間ではなく、闇のアルバイト募集で応募してきた一般人が多いようです。

SNSでの闇のアルバイト募集内容では日当数十万円~100万円という高い報酬金額が提示されているそうです。

お金に困っている人、お金が欲しい若者・・・犯罪だという認識はあるはずなのに高い報酬金額に目がくらみ実行犯という犯罪者になってしまう人間も多いのでしょう。

こんな犯罪の実行犯を担うくらいなので相当にお金に困っていたり、追い詰められていたり、弱みを握られていて犯行に及ぶしか選択肢が無い人間も居ることが想像出来ます。

このような事情背景から何が恐ろしいかというと、実行犯は精神的に追い詰められている状態であり加減を知らないので非常に危険だということです。

とはいえ、私たち一般人はこのような強盗犯罪から身を守る為に一体どうしたらよいのでしょうか。

ここから強盗犯罪にどんな人が狙われやすいのか、狙われない為にはどうしたらいいのかを考えたいと思います。

強盗犯罪に狙われる人の特徴

過去の事例を確認する限り、大金を家に置いている方が被害にあっている傾向があります。

会社やお店の代表者やその役員の個人宅が被害に遭った事例もあります。

また、個人宅の他、お店ではブランド物や宝石を扱う高級品店や金券ショップや質屋、自動車販売店など取引金額の大きな商品を扱うお店が被害に遭いやすいことも分かっています。

強盗犯罪の狙われる人の特徴とは、性別や年齢ではなくむしろ家やお店にまとまったお金を置いていそうな建物を狙っていることが分かります。

闇名簿とは

強盗組織が狙いを定めるのはお金を持っていそうな人です。

お金を持っていそうな人を判断する方法は見た目ではなく裏社会で流通している闇名簿と言われるもの。

それは犯罪グループがデータ共有している個人名簿のようなもので、実際にどういった基準でどのような人の情報が名簿にあるのか明らかにはされていません。

しかし過去に詐欺犯罪で被害に遭った人など『騙されやすい人』とレッテルを貼られた人や買い物傾向から『お金を持っている人』だと判断された人などの個人情報が名簿に記載されてあるものと予想出来ます。

もちろんその闇名簿と言われるものに自分の個人情報が入っているのかどうか分かる方法はありません。

「自分は資産も現金もそんなに持ってないから大丈夫」と思っていませんか?

実際に大金を持っていなくても、お金を持っていると判断された人は闇名簿に入力されて強盗組織のターゲットにされる可能性があります。

それでは闇名簿作成の情報収集は主にどこから入手してくるのでしょうか。

SNS投稿内容から

若い方でも強盗犯罪に狙われる可能性は十分にありますので気を付けてください。

例えばSNSでつい注目を浴びたくて高級車や高級品を披露したり実際にお金を持っていなくても、いかにもお金を稼いでいる風に写真や動画をアップすることは危険ですね。

「私はお金を持っています」とインターネットを通じて全国・世界に発信しているようなものです。

例え許可した友達以外は見れないよう閲覧制限をかけていたとしても、その友達が誰かと繋がっているかもしれません。

自宅が分からないように写真や動画をアップしても、強盗組織がその気になれば徹底的に調べ上げて個人情報を収集することは不可能ではないと思います。

人が羨むようなブランド品などの商品や事柄を自慢をするように写真や動画をアップすることは犯罪者や犯罪者に情報提供する人の心理を逆撫でするような行為になりますので人並みに控えましょう。

車、不動産、ブティック等の高級品購入者名簿

裏社会では買い物情報も名簿化されていると思ってほぼ間違いはないと思います。

一般的な自動車や住宅などは購入しても目立ちませんが、高級車を複数台購入していたり不動産を複数棟購入しているような買い物履歴がある方は狙われやすいかもしれません。

また、ブランド物を扱うブティックでの買い物客の情報も名簿化されているでしょう。

他人(ひと)の買い物情報を名簿化するなんて本当は許されない事ですが他人の個人情報をグループ分けして名簿を作成し販売する名簿屋のような輩が存在するのです。

銀行など金融機関での会話内容から

SNSもやらないし、高級品も興味の無い高齢者層が狙われるのは何故でしょう。

お金を持っていると思われる高齢者層の名簿作成にはどのような方法があるのでしょうか。

それは例えば銀行の資産相談窓口での会話内容を盗み聞きされ、お金を持っていると判断された高齢者は帰宅するまで後を付けられ住所を特定されることもあります。

アナログ世代の高齢者層は、アナログな方法で個人情報を入手されるのです。

訪問営業や電話営業での会話内容から

また、飛込みの訪問営業や電話営業での情報収集も存在します。

そもそも訪問営業で営業するつもりはなく、最初から会話での情報収集が目的のケースもあります。

詐欺を本職とするような人間ならば、営業を装って会話内容からその人がお金を持っているかどうかの情報を引き出すことはとても簡単なことでしょう。

その他、各種会員名簿から

本記事で取り上げた闇名簿作成の情報収集の手段はほんの一例です。

その他にも投資目的の株の購入者名簿や、ゴルフ会員権やスポーツクラブの会員名簿だって裏では流通していることが予想されます。

このような情報や名簿から一つの闇名簿に個人情報が更新され続け常に最新の情報が記載されている闇名簿があることを想定するべきでしょう。

強盗に狙われない為の対策

強盗組織に狙われない為には、まず闇名簿に載らないことを意識して生活することです。

個人的に最も危険だと感じているのはやはりつい見栄を張ってしまうSNSでの投稿内容です。

本当にお金を持っている人は自分が常に狙われていることを意識しているので必要以上に派手な生活をしないしましてや人に見せびらかすようなことはしません。

それにお金を持っているのでそれなりの保守セキュリティー契約は講じているはずです。

高齢者層はもちろん、若い世代の方も自分は関係ないと思わずに身の丈に合った生活を心がけることが大切です。